Beyond Design
and Quality
デザインと品質、その先へ
2009年、現在では相合家具のアイコンともいえる商品となった「ケイク」、そのデザインが生み出されました。北欧の優しさを持ったスタイルを、日本のコントラクト市場のニーズへ落とし込んだデザイン、そして軟質モールドウレタン発泡による高い耐久性と品質により、今なお変わらない人気を獲得しています。
2024年の今、15年の時を経て、「デザイン」と「品質」、そこにさらなるアップデートとして、「サステナビリティ」を加えた新商品を追加し、WEB上では豊富な脚部や張地を自在に編集できる、「3Dコンフィギュレーター」を実装いたしました。
「コンフィギュレーター」では、ケイクファミリーの脚部や、色、張地を自在に組み替えることができます。また、3D上で360°様々な角度から閲覧が可能です。
空間やニーズにマッチしたあなただけのオリジナルのケイクをお試しください。
脚部のバリエーションを追加し、その展開の幅を広げてきた、
相合家具の歴史を象徴した商品である「ケイク」。
2024年の今年、15年の時を経て、商品自体のアップデートを行いました。
地球温暖化による気候変動や資源エネルギー問題が深刻化する中で、世界各国の政府や自治体、企業にとって、こうした社会問題の解決に向けた活動は世界共通の課題となっています。
相合家具製作所は、次の世代が少しでも心地よく生活できるよう、より環境に配慮されたマテリアルの採用を推進しています。
新商品の「ケイク バイオタイプ」は、使用されているモールドウレタンの原料の一部を植物由来に切り替えた、環境配慮型の商品です。
「ケイク」の芯材は「軟質モールドウレタン成形」により形作られています。
「軟質モールドウレタン成形」とは、「ポリオール」と「イソシアネート」と呼ばれる2種の液体を、蓋をした金型の中で混合・発泡させ成形するクッション材の製造方法です。
金型による自由な三次元曲面での成形が可能であり、ウレタンの表に高密度の構造被膜ができることによって、型崩れしにくく高い耐久性を持った、ロングライフデザインを実現します。
軟質モールドウレタンは、ロングライフデザインを実現するという意味で、通常のウレタン製品に比べ環境に優しい商品ではありますが、一方で、限りある化石資源を使用しているという点では、その環境負荷の低減は私たちの長年の課題となっていました。
そんな時私たちが出会った素材が、「ケイクバイオタイプ」に使用されている、「ひまし油」を原料とした、「バイオポリオール」です。
社会の実現に向けて
植物由来の原料は、その成長の過程において光合成により二酸化炭素を吸収します。それにより商品が製造され、廃棄、焼却されるまでのライフサイクル全体でとらえた時、二酸化炭素の排出量を抑制する効果があります。
「ケイクバイオタイプ」は、芯材に使用されているウレタンの約27%をひまし油由来の原料に置き換えることで、日本国内でのバイオマスプラマークを取得いたしました。
当時国内のモールド発泡の商品は、ボリュームがあり野暮ったい印象を持ったものでした。その中で相合家具は、イタリアンデザインをリスペクトした、シャープなエッジを持つ家具を展開し、その立ち位置を確立しました。
ケイクの開発コンセプトは、『友達のような存在感。北欧デザインの持つ「優しさ」を表現したフォルム』です。
それは当時の相合家具のもつデザインテイストとは異なる、新たな軸の一つとなりました。
クロームメッキのスチール脚部「ケイクⅠ」と、ビーチ材の脚部「ケイクⅡ」が販売されます。
当時コントラクトの木製椅子は、そのコントラクトとしての耐久性を確保するために、がっちりと無骨なものが多かった中、デザイン性と強度を両立したデザインとして、高く評価されました。
2年目で既にヒット商品となったケイク。
さらに幅広いニーズに応えるために、昇降キャスター脚部を採用します。
さらにその人気に拍車をかけたのが、2013年に採用したオリジナルのアルミ脚部です。
未だ「働き方改革」という言葉が出る前、オフィス空間は現在ほどの多様性は無く、私たちはそれを「デザイン家具が入り込むチャンス」としてとらえていました。
そこで私たちは日本国内でいち早く、オリジナルのアルミダイキャスト脚部を開発。これがオフィスのミーティングスペース等にデザイン性を取り入れた提案として受け入れられ、相合家具がオフィス市場に入り込む大きな一因となります。
これまでの「ケイクⅡ」に使用されていたビーチ材は、固く安価ですが、木目がきめ細かく、木らしさを感じにくい素材です。
対してホワイトアッシュ材は、木目がはっきりと美しく、モダンで清潔感のある白っぽい見た目から、北欧スタイルや和の空間にもマッチするものとしてニーズを捉え、相合家具一のヒット商品となります。
「ケイクⅡアッシュ」グッドデザイン賞受賞
「ケイクACS」のヒットに続き追加したのが、スチールのフラットバーと木製のカバーを組み合わせた、オリジナルキャスター脚部「ケイクWCS」です。木質感を持ちながら、スチールで強度を持たせた木金混合の構造は、当時としては珍しく、オフィスのほか、カウンターやビジネスホテルなどで採用されました。
そして同年、「ケイクⅡアッシュ」が、日本のコントラクト市場のニーズをとらえたコンパクトなサイズ感と、木と張りぐるみのバランスの優れた椅子として評価され、GOOD DESIGN賞を受賞します。
オフィス市場へのさらなる躍進に向けて、8色の豊富なカラーバリエーションを持った、細さが魅力のオリジナルキャスター脚部「ケイクBCS」、高いデザイン性を兼ね備えた昇降キャスター脚部、「ケイクGCS」を追加します。
技術の進歩に伴い、更にシンプルなキャスター脚部として、「ケイクCCS」が開発されました。通常では強度を保つことができない程の細さを持つ脚部は、引抜鋼管と呼ばれる厚みのあるパイプを利用することで実現されています。